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第2章
ゲーセンに置いてあるゲームという事もあり、手軽さもなく半ば諦めかけていた。普通の高校生に引き戻されそうになる一方、ゲームをやりたい気持ちはなかなか消えていなかった。
そんなある日、友人から携帯ゲーム機の「PlayStationPortable」でBLAZBLUEがあることを知った。
知ったと同時に即購入して、PSPでプレイする日々が始まった。高校の放課後、部活が終わった後、あらゆる場所でプレイをしていた。
PSPでの操作は大変で、空中ダッシュもコマンド入力も一苦労していた。だが、日常的にプレイしていると身体が勝手にコツを掴んで自然と出せるようになっていた。友人とも対戦するようになり、少しずつ抵抗する手段を覚えた。この時は何回も対戦しているうちに相手の癖を読むようになっていって人読みというものが感覚的にわかるようになっていた。
人読みというのは、対戦の中で特定の行動をしたあとによく行ってくる行動を読むことで、自分の攻撃を当てに行きやすくするなどの読み合い行動である。
ここでよく行っていた練習が反復練習だ。格ゲー上達記事でも書いているように、コンボ練習とCPU対戦をひたすら繰り返して、自分が今できる行動をひとつずつ増やしていくことに専念していた。
何で自然にこの反復練習をしていたかは謎だった。コンボを身体に叩き込むには実践値高い状況で行った方が手に馴染んでいきやすい事を理解していたのだろうか、真実は闇の中。
何はともあれ、PSPである程度戦えるようになってきた頃に、ゲーセンで初狩りされた野郎を倒さないことには気が済まなかったので、再度アルファステーションに降り立っていた。
「今度こそあいつを倒す!」そんな心構えでゲーセンに入り込んで50円を握りしめプレイしていた。しかし、PSPのパッドとは勝手が違いゲーセンはレバー操作が主流だ。当然レバーの操作には慣れていない私はあんだけPSPで練習した空中ダッシュもコマンド攻撃も中々出せなかった。
初狩り野郎こそ現れなかったもののレバー操作が覚束ない私では相手にならないな。と思い、その一日はゲーセンでレバー操作に慣れるようにひたすらトレモしていた。
どうにかしてレバーで練習する方法はないものかと考えていた。
そんな中、ゲームはアップデートをし続けている。BLAZBLUEはバージョンが変わり「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」になっていた。
過去作はあまり覚えていないが、ここからPS3でBLAZBLUEが出来るようになったのではないだろうか。
とりあえず、家庭用BLAZBLUEを購入しプレイすることした。バージョンアップしていたこともあり、新キャラの「レリウス=クローバー」が登場していた。
当時、他のキャラにあまり思い入れがなかったのでほぼ新規勢の私としては新キャラでプレイするのは取っ掛かりとして丁度良かった。
このレリウス=クローバーというキャラは2体同時操作ができる、いわば人形を操るキャラクターである。ある程度の操作難度は要求されるが、慣れてしまえばそれほど難しいものはでなかった。
しかし、ゲーセンでプレイしたい気持ちもあったので、アーケードコントローラーが必要だなと感じていたのだ。
そんな時に私には7つほど年の離れた兄貴がいる。兄貴も格ゲーマーの一人でウルⅣをプレイしており、時折対戦する機会があったのだ。
私はBLAZBLUEを始めたから兄貴に使わなくなったアケコンをくれと頼んで譲ってもらえることになった。
兄貴も格ゲーやっていなければ、私が格ゲーは続けてこなかったのかもしれない。そう思うと神は自分が格ゲーをすることを知っていたのでないだろうか。すべての道のりが繋がり過ぎていた。
その日から家庭用でレバー操作に慣れる練習が始まった。
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